2014年01月13日

■クラッシックとジャズー音楽の温泉

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 1月11日(土)。
 兵庫県芸術文化センター。ラデク・バボラークのコンサート。前半は,バボラークが自らホルンを奏する。後半は指揮者として登場。神戸女学院小ホール。席は,夫婦で一列目と二列目。手の届くすぐそこがステージで,プレイヤーが楽器とともに座っている。音がダイレクトに体に染み込む。ホルンの謎も解けた。右手はなにをするのか? チューブの中にげんこつにして入れている。それが目の前に見える。ハイドンの『軍隊』は迫力であった。
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 1月12日(日)
 神戸。ソネ。昼下がりのジャズコンサート。ピアノ,朱恵仁。ボーカル,平野翔子。このコラボは,ぜひ『観たかった』。朱恵仁のジャズピアノは見事。全身でピアノと一体となってジャズのリズムを鍵盤から叩き出す。そして,平野翔子。そのピアノをバックにして,しっかりした声量でテンポの実に早いジャズを歌う。バス,ドラムも混じるステージ。
 ことに朱恵仁のピアノ。
 平野翔子の歌をしっかりと包み込んで,もっとテンポをはやめ,リズミカルにし,平野翔子の持ち味をさらに外に出させる不思議な力がある。「ジャズ力」を高めるピアノだ。すごいと思う。2時間があっという間であった。座ったテーブルのすぐ向こうがドラマーの座る場所。ボーカルもすぐそこで歌う。ジャズが体に染み込む。
  
 「音楽浴」について
 さて,かくして,どちらのコンサートもライブでしかもステージが手の届く場所で聴けた。音楽が,直接体全体を包む感じになる。ちょうど,温泉にゆっくりと浸かるのと同じ体感となる。疲れが,音の響きによって体から抜けていく。温泉と同じく,肩の凝りがとれ,疲れが流れ出る。
 ピアノの朱恵仁,ボーカルの平野翔子。ふたりのテンポの早いジャズ。今は,肩の凝りがとれると感じられるのだが,年を取るにつれてうるさく感じるようになると思う。そのときには,ソネのいつものスケジュールで,ゆったりめの静かなテンポの曲を聴けばよいのだろう。 
 もっとも,昨日のコンサートには,編者よりもはるかに年齢上のジャズファンが大勢居たことだ。しばらくは,ふたりの追っかけ(?)をしてみよう。
 なお,下記の平野翔子さんの写真は,彼女のブログ,2013年2月分からの転載である。

 http://shoookooo.jugem.jp/?month=201302

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2013年12月20日

ツイメルマンのコンサートー兵庫県芸術文化センターにて

12月19日夜。兵庫県芸術文化センターにて,ツイメルマンのピアノリサイタル。彼は,世界でも著名なピアニストだ。編者のコンサート参加は2度目。今回は,ベートーベンのピアノソナタ30番,31番,32番。
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 鍵盤の最後の一たたきの余韻が広いホールにしみじみと伝わって消えていくのは素晴らしかった。休憩を挟む2時間ほどのコンサートがあっという間に終わった感があったのは,演奏のすごみなのだろう。
 もっとも,すこし疑問が残った。
 第1。開演前の代読による観客へのメッセージ。今回のツイメルマンのコンサートは11月予定のものが延期されたものだ。だから,なにはともあれ,延期になったことへの謝罪かなと思った。しかし,そんなことにはひと言も触れられなかった。鼻白む思いになる。
 第2。さらに,その観客へのメッセージの結論は,要するに,会場で録音したものをY−TUBEに無断でアップする不届き行為をするな!という強い警告だ。確かにそうなのだが,開演直前に出演者が直接観客に代読までさせて聞かせるべきメッセージとは思えない。しかも,観客配布の演奏会案内のパンフの結びにも,「どうかクリスチャン・ツイメルマンという人間とアーティスト個人の権利を尊重し,音楽や映像を記録する装置の使用はご遠慮いただくようお願いしたい」で結ばれている。くどい。なにがあったのか知らないが,逆に大勢のしんしな観客には失礼極まりない。
 第3。彼は,予定の曲目を終えて,カーテンコールに2度答えて手を大きく振ってあいさつした。だが, アンコールのコールには答えることなく,再度ピアノの前に座らずにコンサートを終えた。「かれは,そうだ」,というのがこの世界の常識なのかもしれないが,一庶民たる観客に留まる編者には「傲慢不遜」にしか見えない。
 今後,敢えて彼のコンサートを選ぶことはない。
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2013年12月15日

■ミュージック・サタデイー仕事とミュージック

■ 昨日土曜日は,早朝から事務所にこもって事件の書類処理と,論文の整理。メールが入って,接見の依頼。府内某警察関係施設へ接見へ。
 それを終えて午後に西宮北口にある兵庫県立兵庫県芸術文化センターへ。アイリッシュダンスのコンサートを観る。例のごとく,趣味に蘊蓄は不必要と考えているので,ダンスの歴史も発展もなにも知らない。ただ,「すばらしい!」につきる。但し,ふと冷静に考えてみると,2部構成で途中に歌とバンドのパフォーマンスが入るのであるが,ダンス自体のパターンは同じだ。2時間も「観る」だけなら,飽きる。妻が,さほど乗り気にならなかったのも分かる。
 が,そうした些末なことはさておき,タップ,レッグのアクション,ジャンプ,グループでのユニティー等々を踏まえた,フロアーから響くタップの活き活きとしたリズムが体に染みこむ。よきひとときであった。
 
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■ その後,北野坂へ向かう。
 朱恵仁のピアノを観て聴くライブがある。『ミッドナイトサン』。ソネのすぐ近くのジャズハウス。この界隈にはベイスンストリートはじめいくつかジャズスポットがある。それぞれの特徴があるのかもしれない。が,悲しいかな,これも素人の趣味の域でよくはわからない。それでいい。店にいって「通」を演ずるつもりなどさらさらない。とまれ,SAXと女性のVocalの3人のセッション。はじめてなので店の様子を見たくて,ステージの始まる7時半より30分早く出向いた。こじんまりとした店。
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■ ただ,いくつか困ってしまった。
 第1。ピアノの置き方。鍵盤がテーブルとカウンターの反対側にある。「ピアノを弾く朱恵仁」を観に来たが,どの角度からも観れない。「鍵盤をたたく朱恵仁」が「ジャズ」なのに,と思う。
 第2。「常連客」傾斜。「どちらから?神戸の方か?なら,ジャズのお店たくさんご存じでしょう?」と語りかけてくれるのはいいのだが,こちらは仕事の疲れを癒やす時間にしようと決めて来ただけで,ジャズスポットなどそんなに知りもしない。そんなことに関心もない。朱恵仁のピアノを店の隅で聞ければいい。店の常連に扱われたい訳でもない。ジャズの醍醐味を静かに味わえる店がよい。
 第3。どのみち「しろうと」,ピアノもサックスもボーカルもよし・あしが分かるわけではない。但し,「解る」必要もない。自分のその日の気分に「乗る」かどうか,要するに,体に染み通って「肩の凝り」がとれるかが肝要だ。これが素人鑑賞法だ。で,朱恵仁のピアノにボーカルがついていっていない。不協和。肩の凝りがとれない。

■ が,大変よきサプライズがあった。フルートだ。店のスタッフが各ステージのはじめにフルートを演奏。スケジュール表にはなかった。ピアノとフルートによるジャズ風の演奏はよかった。曲目は「ときどき聴く曲」としか覚えていない。しかし,フルートをこんなに間近で聞けるなら,それこそ常連になりたい。そんなお店であった。
 今日も早朝から事務所で,記録読み込みの一日。夕方まで籠もることになる。論文も仕上げねば,,,
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2012年12月27日

丸の内・出光美術館ー琳派と酒井抱一の屏風

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12月に東京で『法と言語』学会があった。
 終日、学会でいろいろな角度から「言語」と「法」の交錯する人の営みについて
 分析する報告を耳にした。いずれも興味深かった。翌日、私用を終えて、新幹線に
 乗る前のひととき、これも古くから足を運んできた出光美術館におもむいた。

 『琳派』展。いわずと知れた酒井抱一の屏風をみるためである。
 数隻の名品が並ぶ。江戸中期の成熟した文化の頂点にたつ美術品。
 狩野派の荒々しさ、長谷川等伯らの斬新さ、、、それらを吸収しきった
 熟成の美。

 夏目漱石の『それから』に抱一の作品の逸話が出てくるが、作品そのものを
 みる機会は案外ないものだ。出光美術館でよき展覧会にであった。
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神戸・マウリッツハイス展ーヤン・ステーンとフェルメール

jan steen00.jpg 『親に倣って子も歌う』。
 ヤン・ステーンの名作が神戸にある。言わずと知れたマウリッツハイス美術展である。
 神戸市立博物館で開催されている。
 12月のとある平日に時間をとって出向いた。人気高き展覧会で、朝から人が集まる。
 フェルメールの『真珠の耳飾りの少女』が主な目当てなのだろうか。この作品は、数年前に、まさにハーグにあるマウリッツハイス美術館で観た。美術館のある公園入口に、オランダの名物、いわしの屋台がたつ。ナマのいわしをほおばってから、フェルメールを観たのを記憶している。
 オランダの絵画。デルフト、ライデンなどなど懐かしい地名が並ぶ。
 中世から近世に向かうヨーロッパの風景。数百年にわたり、人が鑑賞した自然を、いろいろな視点と技法で描く作品群。
 次には、またオランダで出会いたいものばかりであった。

 
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2012年12月26日

六本木・リヒテンシュタイン家展ールーベンス

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 これも11月の上京の折、少し窮屈なスケジュールの合間に、六本木へ足を向け、国立新美術館で『リヒテンシュタイン侯爵家』展をみた。バロックの重厚な作品群。17世紀フランドルの絵画などなど。そして、ルーベンスの一群の作品。中に、デキウス・ムスの連作のひとつ、「占いの結果を問うデキウスムス」があった。重厚なる人間の精神を描き上げた作品。しばらく絵の前にたたずんだ。
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2012年12月25日

上野・メトロポリタン美術館展ーゴッホ

cypressi_gogh.jpg東京都美術館が改装オープンしてしばらく経つ。
11月、大学が学園祭の折所用あって上京。時間をとって上野公園へ。都美術館にてメトロポリタン美術館展を鑑賞。数々の作品群の中に、ゴッホ「糸杉」はやはり秀逸。こぶりの作品なのに、その部屋に入った途端に目がそちらに向く「気」を放っている。両サイドにたまたま並ぶ2作品と比べても、放つ「気」が全く異なる。ゴッホの作品と知ってみるからなおそう見えるのだろうが、気迫と狂気、そして一本の糸杉にも宿る宇宙の生命力を一枚の平面図に書き込んだかの迫力であった。
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2012年12月24日

■京都・エルミタージュ展

 11月の中旬。雨の降る京都に所用あってでかけた。その合間を縫って、岡崎の市立美術館へ。エルミタージュ展に足を運んだ。
 16世紀の祈るキリスト像を第1作におき、最後の部屋をでる出口の左手にマチスを配置したのは、学芸員がよくよく吟味したものか、偶然か。
 とまれ、入口と出口のコントラストが非常におもしろかった。
 ひとわたり数世紀にわたる絵画の流れが一巡でわかる。
 例のごとく、前列一歩内側をやや早めに歩いて好みの絵画を選び出し、二巡、三巡してじっくりと味わう方法で作品と対話する。

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 特別展は、出会いの新鮮さと意外さが面白い。
 どのみち、趣味に「蘊蓄は不要と考える派。以前にみたか、見なかったか。画集でみたのか、ほんものか、、、あまり記憶に留めることなく、なんとなく眺めつつ、そのときの思いとリンクする作品をじっくりと見返す。
 これに対して、なじみの美術館のいつもの作品を観る楽しみもある。
 「定点観測」と称している。東京、名古屋、福岡にその美術館がある。
 それはさておき、エルミタージュ展。ロココ調のエロティックな絵画も含んで、アヴァンギャルドの時代までをカバーする。紅葉の似合う季節によくあった京都の美術展であった。

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2012年02月18日

『草間彌生』の世界ー『魂の灯』

kusama00s.jpg 御多分に漏れず、2月に入り、草間彌生展を見学。

 真剣に見るか、雑に見るか。
 草間を観る目を見るか、草間のデザインと見るか、、、

 展示会を見る視点の設定だけでも、一巡した後の体感は異なる。

 すっきりとよきアートを見た気分で、コーヒーとケーキを楽しむか、心にくさびを打ち込まれた思いを秘めて、家路に着くか、、、、。

 松本市美術館の常設展に続く二度目の作品群。
 ことに、『魂の灯』の部屋。鏡張りにLEDの電飾点く。無限の広がりの中に、自己が置かれる。「無限」を「有限」の中に創った部屋。

 再訪するか、これっきりにするか、悩むところだ。が、21世紀日本を代表する「芸術」として名を残すだろう。
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2012年02月17日

『ふたつ』の世界(2)ー「セザンヌの林檎とプレスティンの林檎」というふたつ

 nagoya_apple_no1.jpg2012年1月28日、名古屋市金山駅すぐ。名古屋ボストン美術館。

 名古屋は好きな町だ。すぐれものはいくつかある。そのひとつは、ヤマザキマザック美術館と名古屋ボストン美術館。常設展中心と、特別展中心。概念の異なるふたつの美術館がある。

 そのひとつ、名古屋ボストン美術館で「恋する静物」展を見た。そして、ふたつの林檎絵を見た。

 その一枚は、言わずと知れたセザンヌの静物画。展示会の記念品売り場では、そのクリアファイルを売っている。落ち着いた色彩、柔らかな輪郭の中に、よくある果物、林檎が静かに「ある」。
 存在感がじっくりと伝わる名画。

 今一枚は、アメリカの画家、プレンティスの描いたそれ。缶に詰め込まれた林檎。特徴は、傷だらけであること。その生々しさは、実際にニューヨーク州イサカで秋ともなれば広大なりんご園で林檎狩りをした体験が保障する。この傷のつきかた、アメリカなり、と言える。
 そして、その程度の傷をものともしないで、林檎をジャムやパイなどにどしどし使うエネルギッシュさを観じる。

 穏やかなヨーロッパの、1000年にわたる文化からできてきたセザンヌの林檎と、19世紀末、大陸横断を終えて、その深化とともに、太平洋から植民地探しへと乗り出すアメリカ帝国主義の若々しさ。林檎が見せるふたつの文化圏を、名古屋で見た。
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2012年02月16日

『ふたつ』の世界(1)ー「東京と名古屋」という二つ

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 東京、丸ノ内。「ルドンとその周辺ー夢見る世紀末」。これをみたのが1月27日金曜日。勤務先の公用で東京、田町にある大手のメーカー本社を訪問後、同じく勤務先の東京事務所で打ち合わせ、マスコミ取材など所用を済ませて、三菱一号館美術館へ。
 道はよく知っている。何度も通っている美術館でもある。そこで、今回は、19世紀末の幻想的な絵を描く画家、ルドンの作品を見た。
 目のある蜘蛛などで「目」に特徴のある絵画。幻想的、といっても、ギュスターヴ・モローに比べると、どこか中途半端。今回の展示の中心、『グラン・ブーケ』も、哀しさと寂しさが際立つ。花の華やかさがない。19世紀末の人の悲哀を作品に込めたものか。
 名古屋、金山駅前。名古屋ボストン美術館。『恋する静物−静物画の世界』。ポール・セザンヌの作品、『卓上の果物と水差し』を含めて、16世紀から現代までの「静物画」を並べる穏やかな展示会。それこそ、セザンヌの作品が代表するように、市場、家具、早、道具、果物、書斎などなど動かぬ物に静かにながめる視線の深みを描くよき作品群が並ぶ。前日のルドンの暗さをひそめた作品とは全く異なる明るさ。
 『ふたつ』の展示作品の比較、面白かった。
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2011年12月10日

名古屋、ヤマザキ・マザック美術館

http://www.mazak-art.com/index.shtml

名古屋、新栄駅すぐ。ヤマザキマザック美術館。訪問2回目。
ユトリロの1911年の作品、『マルカデ通り』に見入る。
定点観測。絵画と心の動き。福岡、アジア美術館、東京、西洋美術館常設展、そして、ヤマザキマザックが加わる。
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これからの仕事の広がりと、各美術館の雰囲気を考えると、これら3館にレギュラーに足を運ぶことになりそうだ。1月にもまた、ここに来ると思う。間違いなく、、、。
そのときにどの作品に心が引かれるか、、、それを考えて、分析する。
そんなことを繰り返してきた。通りの奥にゆっくりと散歩をしていく感覚に満たされる立体感か。次来たときは、、、どうだろうか。
学会前のひととき、である。呵々。

・作品名 マルカデ通り(フランス語) Rue Marcadet
・作家名(日本語) モーリス ユトリロ
・作家名(英語) Maurice Utrillo
・制作年度 1911年

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2011年11月20日

東洋陶磁美術館ー学芸員のプロ意識

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 東洋陶磁美術館で韓国陶磁を並べるときの感想を、同館学芸員の樋口とも子さんが、『8 ON GUIDE 2011』(大阪ミュージアムを巡るエイトオン・ガイド)6頁で、こう語る。

 「韓国陶磁の場合は特に、作品本来の持つ美しさと人の手を加えた端正さとのバランスを考えながら作業しています。ですがそれを少しずつ動かしていくことで、突然すべての作品が揃って息を吹き返すような、まるで作品と作品が呼び合うような一点が見つかります。ある一群はそれぞれがきりりと胸を張り、ある一群はおだやかに身を寄せ合っている、自然に目線を動かすことのできる展示になってようやく仕上げの作業を始めます、、、」

 なるほど。美の展示の裏に、プロの業があるのか。

 事務所近くの著名な美術館でありながら、なかなか機会を持てなかった東洋陶磁美術館。今日は、夕方までの起案の終了とともに、一息入れるため、でかけてきた。

 明の時代の青磁が並ぶ中に、一枚の大皿。
 遠くイスラム世界でも好まれたという薄い青の奧に、800年も前の歴史を感じながら佇んでいた。
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 明の時代の青磁などの特別展の他、アジア地域の陶器を置く常設展、日本の陶器を並べる部屋等など。
 ベトナムの青磁はみごとであった。猛禽が2羽踊る大皿、、、、

 「鉾流橋」という由緒ある橋を渡って、事務所に戻り、二つめの起案にとりかった。

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2011年11月13日

■神戸市元町界隈ー気品のある文化街

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 11月12日の土曜日。休憩日。10月末から2週間余り、早朝から深夜まで「動く」仕事をしていた。刑事事件は「力仕事」である。
 とくに、逮捕から勾留へ移る時期前後と、さらに否認事件の場合、連続的に夜間接見を必要とする。そして、検察官の最終処分決定前後から起訴、保釈申請へと向かう時期も同じく気を抜けない。
 本務も疎かにできないから、自ずとキャリーバッグを引っ張って最寄りの駅まで始発電車を目指して家を出る日が続く。院生には「1日=13時間」を学習の目標にするよう、常々注意を喚起しているが、少なくとも物理的にみたとき、ふとんに入るごく限られた時間を除いて、この2週間はフルに「仕事に関連づけた時間」しか過ごさないでいた。
 別にことさら書くべき事でもなく、プロであれば当たり前ではないかと思うが、但し、疲れはする。で、土曜日は休憩日に決めた。
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 まずは、文字通り、「目の保養」のために神戸市立博物館で、「和ガラスの神髄」展、古地図企画展「鎖国下の世界知識ー観光された世界図」展、そして、ギャラリーでの「山下摩起展。和ガラスの神髄では、江戸中期から明治初期までのガラスを材料とする食器を並べている。ビイドロ、ギヤマンと呼ばれた頃からの繊細な技術を駆使した食器。皿一枚にも職人の「美」を込める思いが伝わる。
 そんなよき作品群を見ておくと、その足で歩いた元町辺りの家具屋で並ぶ作品は、いくら備前ものの高名な作者の手になると言われても、迫ってくる美の重みが違いすぎて、かえって提示される金額との落差に気持ちがついていけなくなり、店をでることとなる.
古地図の展示もみごと。18世紀半ばには、世界地図は、ほぼ今と同じ程度の精度を持っている。地中海から紅海を経てインド洋へ。インドの形から、東南アジアの諸島をへて日本の並び方も正確だ。博物館のHPでの解説では、「享保期以降は、八代将軍徳川吉宗(よしむね)の蘭書(らんしょ)の一部解禁によって、蘭学の影響を受けた東西両半球図が作成され、19世紀初頭には幕府天文方(てんもんかた)によって、世界最高水準の世界図を刊行するにまで至りました」とある。
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 その一方で、「鎖国」を維持した精神風土。よし・あしは別として、「海洋国家」日本の哲学の独自性はこの時代に作られ、その枠組みを今も抜け出られないままである。
 そんなあれこれを考えつつ、南京街に出て、例のごとくの店頭屋台での食べ歩き。ひとつおまけしてもらったごま団子の串や、新たに登場した北京ダックの包み、ちまきとシュウマイとデザートの蒸し団子、、などなど。
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 その後、しばらく散策。夕食は、妻と落ち合って、一緒に、元町駅北側にあるペルシア料理の店で楽しんだ。シンプルで中近東を思わせる味わいに納得できた。

■PARS CUISINE  パース・クズインhttp://gourmet.walkerplus.com/188184079001/
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2011年11月09日

■大阪歴史博物館ー大阪府警の隣、NHKの横

http://www.mus-his.city.osaka.jp/

 前から気になっていた博物館。「大阪歴史博物館」。
 ときおり程度だが、取材で出向くことのある大阪NHKの横にあり、その度に、ちょっとよりたい気持ちを強くしつつ、取材の行き来に気がとられて、足を向けることができないでいた。
 最近、府警本部にあしげく通うが、これとても夜が多く、見上げる博物館の建物はとっくに閉館している。
 が、過日、ようやく午後にここに来ることができた。むしろ、博物館に足を運ぶタイミングで、用事を入れたといえる。
 おもしろい展示があった。特別展「心斎橋/きもの/モダン−煌めきの大大阪時代−」だ。
 博物館のHPの解説を引用する。
 「大阪の中心地〈船場〉の街を南北に通る心斎橋筋は、江戸時代以来商業の街として発展し、明治維新後に更なる発展を遂げました。その繁栄がひとつの頂点を迎えた昭和初期の「大大阪時代」、心斎橋筋にはファッション関係の店舗や百貨店が華やかに営業し、尖端的な広告デザインやショーウィンドウのディスプレイがあふれました。こうしたモダニズムの雰囲気は同時代を生きる人々のライフスタイルに大きな影響を及ぼすとともに、心斎橋筋の賑わいは、東京・銀座のそれになぞらえて「心ぶら」と呼ばれました。本展覧会では、近代の大阪・心斎橋筋のありかたやここから発信されたファッション、ライフスタイルに注目します。大阪・心斎橋筋の真実の姿から大大阪時代の煌めきを体感してください。」
 
 その通りの企画であった。
 とりわけ、パンフも飾る作品「秋立つ」(昭和3年)は秀逸である。高橋成薇(たかはしせいび)の作にかかるもの。HPの作品解説を引用する。
 「この作品が描かれた昭和3年には“モダンガール”旋風が日本を席捲していた。当時、モダンガールは経済的に独立的な文化婦人であるべきとされ、それまでの日本人女性の“静”のイメージから脱却した“動”の存在とされたのである。画中の娘はモダンガールの象徴たる「断髪」姿ではあるが、振袖を着ている。」

 昭和がはじまった、その躍動感を描き出した作品。しばし足をとどめて、眺めていた。

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2011年10月28日

国立西洋美術館ー常設展/特別展

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上野の西洋美術館。
 ゴヤ展が開催中。
 むろん、『着衣のマハ』は必見。
 美術展の見方ーーー最初が混むので、そこはざっとみる、前列に入らず、後列を自由に回って、前列に空きができて、割り込みと誤解されない程度のスペースがあるときに、前面にでてよく見る。やや早めに回って、メインな作品をじっくり見る。気に入った作品もよく見る。そして、2巡、3巡と巡回して、出る、、、、ぎしゅう流の鑑賞方法だ。
 一流を見る、こころに刻む、それがいいと思う。
 他方、ここの常設展。
 特別展と常設展。それぞれの魅力があるが、ここ西洋美術館に限っては、常設展が大切だ。学生の頃から、同じ絵をなんどもなんども見てきた蓄積の中で、心の定点観測の場になっている。もっとも、特段の知見や展望が生まれるほどみごとな美術鑑賞でもない。
 が、ギュスターブモローの『ピエタ』『牢獄のサロメ』はなんど観ても見飽きない。
 それを見るときの自分を見つめ直すのもいつものことだ。

 そして、これも定番の『すいれん』。
 うっすら残っている記憶では、学生のころかどうか、ダサイ喫茶店だったように思うが、どうだったか。
 今は、雰囲気も中庭に面するもので、落ち着く。ドリンクとケーキ、料理も洒落ている。
 秋限定の鱸のスープスパが今日のランチ、、、。
 日曜日から、また日常のバタバタ、どたどたのスケジュールに戻るが、公用と、欠かせぬ私用、公私の狭間の卒業生の結婚披露宴出席と、秋の東京をしばし楽しんで、修羅場に戻ることにしよう。呵呵。

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2011年10月15日

都市力ーヴェネツイア展に寄せて

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「都市力」について考えている。今年の関西スクエアでも、木津川計氏ほかの対談で、大阪の都市力が話題になった。あらためて、学生時代をすごした京都、仕事で出入りする大阪、主たる勤務先のある神戸を比較してみた。
 それぞれ外から通って立入る都市空間だが、趣がはなはだ異なる。
 神戸の現代的な気品。京都の歴史の重みを基盤とする先端性。これらと比べると、大阪のイメージがブログ編者には貧困だ。
 市民の活きる力と住む都市の都市力は、相互作用で質と量が決まる。
 文化の豊かさ、思想の斬新さ、、、活きる力の広がりを作ることが、市民力を育む。
 一人一人の市民の関わり方も、都市力と市民力を作り上げていく大切な要素だ。

 そんなことを考えつつ、所用で上京した折、江戸東京博物館で、ヴェネツィア展が開かれていた。1000年の歴史を誇る海洋都市国家。その栄枯盛衰から、なにかを感じ取れるのではないか、、、そんな期待を抱きつつ、JR両国の駅を降りた。

 展覧会の後、東京駅の本屋で、塩野七生の『海の都の物語』を買った。今、読み始めている。もっとも、ガリバー旅行記やトムソーヤーの冒険、『アメリカの自由ーそのふたつの顔』(いずれも原文)や、その他和文の本2、3と併行で読んでいる。シリーズ読破が、いつとも知れない。が、「都市力」を考えるおもしろい素材と思う。
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2011年08月17日

三日旅行ー関東・甲信越を巡る

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旧盆を挟む3日の公・私の旅行。
 初日。千葉の病院に義理の母を見舞う。平野の中にたたずむ駅舎。ミンミン蝉がけんめいに鳴く日盛りの午後。田んぼの緑にも太陽の暑さが染み込む。そんな関東の夏を満喫する一瞬であった。そして、新宿。駅にあるちょっと洒落たスナック&バー。英国調の調度品と品のいい店員の案内に納得。さすが東京!と言いたい気持ちになる。

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 中日。山梨県の某寺。住職と分担する檀家参りに終日を過ごす。さりげなく檀家各家のメンバーの動向に注意を払う。元気が一番だが、否応なく年月が過ぎるのを観ずる。某家を守る80を過ぎる女性の家を訪ねるのが楽しみだ。長年手がけてきた銅板やパステルの作品が並ぶ。和風の玄関で客を迎える作品群も応接室に並ぶ作品群も落ち着いた趣を感じさせる。山梨の郷土作家として名が残ることを期待したい。

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 楽日。前日甲府から移動して一泊した長野県松本市。妻が選んだ場所。目的は一つ。松本市立美術館。草間彌生の常設展、『魂のおきどころ』を観ること。ネットの同人のホームページによると、長野県生まれ、前衛彫刻家、画家、小説家とでている。ブログ編者がこの名を知ったのはごく最近だ。朝日新聞の求人案内の冒頭であったか、仕事をテーマに一文を寄せていた。「次の自分を求め続ける」といった趣旨であったかと思う。82歳の芸術家の探求と発現はさらに広がりそうだ。市の展示室の名称、『魂のおきどころ』が心に残る。松本城を巡り、そばを食べて旧制松本高校跡を見学し、帰路に着いた。

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■草間彌生HP
http://www.yayoi-kusama.jp/
■松本市美術館HP
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/artmuse/index.html

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2011年07月28日

■東京、三菱一号館美術館ージャポニズムに触れる

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公務で東京に。合間に、三菱一号館美術館へ。
http://mimt.jp/

この日は、三菱関係のビルの合間を縫って、美術館へ。品位を保つ美術館。案内係の誘導も優雅だ。
この日の作品群は、19世紀末頃、日本文化がフランス、イギリスなどに与えた影響とその作品群。浮世絵の紹介からこれを模写した陶器。ジャポニズムが、流行になった一時代を紹介する。


ロンドンに地下鉄が走り始めた1863年。幕末。新撰組が京洛を震撼させていたときに、日本の文物が、欧州の文化に影響を与えていた不思議を思う。

暑中なれど、充実にひとときであった。

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2011年07月24日

■歌川国芳「朝比奈小人嶋遊」−幕末の不思議

 歌川国芳の「朝比奈小人嶋遊」図を原宿、太田美術館で見た。
 もともとは、曲亭馬琴の「朝比奈巡島記」を題材にしたものという。
 「朝比奈」という半裸の巨人が寝そべっているまえを、小人の大名行列が通る。実は、今、カバンの中に、ガリバー旅行記がはいっている。しばらく前に取り寄せた原書だが、ふと思いついて今読んでいる。偶然にも、日本でも同じ目線で世の中をみていた作家。それが曲亭馬琴であったことを知った。
 早速、古書を注文。手元に届くのを楽しみにしつつ、この絵を眺めることにした。
 ところで、展覧会の解説では、大名行列を見下ろす構図が武家の蔑視と誤解されるのを版元が恐れて、販売を打ち切った、という。
 だが、そうした幕藩体制への批判精神と、オランダ画も取り入れる進取の気質が、武士道と町人道の栄える江戸時代に育まれたからこそ、近代国家・日本が生まれたのではないか、、、
 
 よき絵をみた思いであった。
 またみたい。

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2011年07月23日

■原宿・太田美術館ー歌川国芳浮世絵展

原宿にある太田美術館。いずれ、、、と思いつつ、なかなか足が伸びなかった中、今日は高田馬場で公務。早めに上京して、歌川国芳浮世絵展を見る。大阪が先行した展覧会。が、地元では見逃した。不思議な世界が広がる。また、オランダ絵画から西洋の画法を浮世絵に取り込んだ先駆者。見飽きない。また、美術館もしっかりしている。畳の間を設けて浮世絵を見せる工夫もおもしろい。また来る。

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2011年06月29日

福岡アジア美術館ー西の定番

福岡のアジア美術館。いつの頃からか、福岡入りの度に足を運ぶ西の定番になっている。特に、モンゴルからの大作、『オルホン河』が好きだ。東の西洋国立美術館、ギュスターブモローの一品と同じく、いつも佇んで眺め入る。そのときの気分を自己点検する。作品の印象と自分の精神状態を対比する、そんなバロメーターにする。そして、同じフロアーにあるカフェでお茶をする、、、。
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2011年06月19日

御影ー香雪美術館

神戸にも数々の美術館がある。ふと思い立って今日は、御影にある香雪美術館に足を運んだ。

http://www.kosetsu-museum.or.jp/index.html


閑静な住宅街にぜいたくな広さの敷地をとった、こじんまりとした美術館だ。1階に北魏時代の仏像など常設展を、2階の、階段を真ん中に、一回りで終わる展示場に催し物を並べる。「懐石道具と浮世絵」。すこし変わった組み合わせだが、本膳を組む道具、皿が並ぶ後ろに、吉原の風景が映るのもおもしろい。また訪れよう。
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2011年06月12日

根津美術館、ブリジストン美術館

所要で、上京。公務の前後に、表参道の根津美術館と、東京駅近くのブリジストン美術館に足を運ぶ。
伊万里焼の展示と、『アンフォルメ』の新しい絵画の展示。

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2011年06月09日

上野・国立西洋美術館『レンブラント 光の探求・闇の誘惑』展

 6月8日、午後。レンブラントを上野でみた。
 エッチング、版画が中心。題名の通り、「光」を人に当てる近代絵画の手法が存分に威力を発揮している。
 「光」の焦点を、神から人、個人、顔、表情、、、に当てた作品群。オランダの国立美術館でも見たが、ここ学生以来のなじみの美術館で見るのもいい。
 今回は、公務出張の余暇利用。
 公務同行の事務方トップと一緒。彼女もこの美術館が好きだという。
 「人生が終わる、その最後の訪問はいつになるのだろうか」と愚にもつかないおしゃべり。
 もっとも、30年近くになる美術館訪問。上京がおぼつかなくなる直前に最後のお別れのつもりで訪問することはあると思う。
 但し、かなり先延ばしをする予定だが。

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2010年11月21日

■ヴィンタートウール展ー兵庫県立美術館デート

*本日のブログ関連写真ー兵庫県立美術館
http://justice.netspace110.jp/blog/blog_101121.html
ヴィンタートウール展。
 スイスの名品。それが兵庫に来た。
 印象派から現代作家まで。
 作品をそれと見る機会の案外少ないボナールのものも数点展示。
 スイスの画家、ヴアロットン。ブログ編者は初めての作品だ。
 ただ、ことに3つの作品が心に残る。写真集の絵はがきは、この3つだ。

 ゴーギャンの『3頭の雄牛』
 夏の盛り、草いきれが鼻の奥に届くような作品。夏の日盛りの中、牛のモーと鳴く声が響く。
 トリューブナーの『ゼーオンにて』。
 湖畔の風景。岸のすぐそこによれば、メダカやゲンゴロウが泳ぐのが見えるような水面。
 マルケの『ラ・ヴァレンヌ=サン=ティレール』
 午後2時頃の川岸。ほこりのたつのが目に見えるような岸辺の道。そこにいる子ども。ゼミの鳴き声が耳につく、、、

 自然がきれいであった頃、そんな作品群に目がとまる。自然そのものが残っていてその中で遊んだ頃が懐かしく思う。急速な都市化。自然の汚染。ゴミの散乱、、、、自然が消えた日本、、、。
 それだけに、目に染みる3作品であった。

*県立美術館のHP
http://www.artm.pref.hyogo.jp/
 
 今日は、「111歳デート」。
 妻と年を足すとこうなる。しばらくは、111歳デートが続く。健康ならばこそ、と思う。
 帰りは、垂水の海岸沿いにできた若者向けのファッション用のアウトレットに立ち寄る。本能なのか、若者向けの店とわかりつつ、妻の目が据わる、、、うかつに声をかけられない。『勝負師』の目になっている。
 納得の服を2,3着買って家路についた。

*三井アウトレットパーク『マリンピア神戸』
http://www.31op.com/kobe/index.html
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2010年11月01日

■ミニコンサートー三味線とバンジョー

■自慢したいことー久保比呂誌氏の津軽三味線と、吉崎ひろし氏のバンジョーのコラボを聞けるミニコンサートに参加したこと。10月30日、先週の土曜日。夕方の神戸、元町アーケード街。高校の同級生Y氏のオーガナイズするサロン。50名がいっぱいの地下の会場で、すぐと目のまえで、プロふたりのライブを聞く。最後に、「津軽じょんがらブレイク」と題するおふたりのコラボのセッション、、、三味線とバンジョーの軽快な弦のリズムが究極まで早くなって終わる、、、
 その後、家内とその友人と三人で中華街で食事。これもおいしかった。

○久保比呂誌氏HP
http://homepage1.nifty.com/restful-heart/contents.html

○吉崎ひろし氏HP
http://www1.odn.ne.jp/n.b.music/

■元町 広州菜館 口コミ
http://r.tabelog.com/hyogo/A2801/A280102/28010304/
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2010年09月30日

■東郷青児美術館、「ウフィツィ自画像コレクション」ー新宿にて

*本日のブログ関連写真ー新宿、東郷青児美術館ー
http://justice.netspace110.jp/blog/blog_100929.html
9月29日、新宿にある損保ジャパン『東郷青児美術館』訪問。
開催中の「ウフィツィ自画像コレクション」を観る。秀逸なのはやはりポスターにもなっている、マリー・アントワネットの肖像画家ル・ブラン自身の肖像画。
肖像画の中の肖像画が処刑前のマリー・アントワネットだという。アングルのどっしりとした肖像画、シャガールの9年余りの構想を経てまとめた肖像画等など。
 「自画像コレクション」に関する美術館のホームページの解説を引用する。

 「1664年に「自画像コレクション」を創始したトスカーナ大公の弟レオポルド・デ・メディチは、自画像が芸術家のスタイル・芸術館・世界観・自意識などのすべてを内包していると考えました。以後、代々の統治者の努力によって「自画像コレクション」は西洋美術家の総カタログともいうべきコレクションに成長。まさに「美術家の殿堂」として、各国の目をフィレンツェに向けさせる文化戦略の象徴となりました」。

 なるほど、と思う。シャガールの自画像は、シャガールの作風通り、、、。
「自意識」を客観化する作業。画家として、個人として、ありたい自分、ありたくない自分、そうである自分、、、どこを切り取って自画像にするのか。
 自意識で決めるのだろう。美術史を異なる角度から観ることができる。興味深い。
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2010年08月16日

■シャガール展ー上野、東京芸大大学美術館にて

*本日のブログ関連写真
http://justice.netspace110.jp/blog/blog_100815_chagall.html

 8月13日、お盆入りの日、所用あって上京。さらに、甲府に向かうスケジュール。途中、少し時間が空く。そこで、これも宿題にしていた、上野公園のシャガール展に足を運ぶ。東京芸大の附属美術館。かねてから、質の高い展覧会を開いていることは知りながら、実は、出向くのは初めて。国立博物館前をさらに西に向かい、大学のキャンパスの一角にある美術館へ。
 シャガールの青年期から熟年期までの作品を万遍なく集め、また、シャガールと同時代にロシアで活躍したアヴァンギャルド達の作品も展示する。
 ユダヤ人としてのイディッシュ文化をバックにしつつ、ロシア革命、パリへの脱出、ナチスドイツからのアメリカ亡命、そしてフランスへの帰還。1985年97才での他界。
 ロシアの社会主義革命の動きをにらみながら、それへの思いも織り込みつつ、幻想と色彩の多様さ、人の感情の機微、、、それらを一体としてカンバスに表している絵。
 ニューヨークのミュージカル『魔笛』』の舞台背景と衣装をデザインした、そのデッサンなども並ぶ。この作品群も初見。圧巻。
 シャガールはそこここの美術館で思いもかけず一、二の作品を見かけることがあるが、こうしてひとつの視点で本人の作品、周辺への広がりなどをまとめて知るのは興味深い。
posted by justice_justice at 05:35| ●教養ー美術・音楽・博物 | 更新情報をチェックする

2010年08月10日

■『誕生!中国文明』展ー東京国立博物館

*本日のブログ関連写真
http://justice.netspace110.jp/blog/blog_100810.html

 『誕生!中国文明』展。東京国立博物館。上野公園。東京での用を終えて、予約した新幹線までの時間を、中国文明の遺跡をみて過ごすことにした。
 夏、商、西周、春秋、前漢、唐、北宋、、、各時代の遺跡が並ぶ。夏から商、西周にかけて、さまざまな器が登場する。夏の時代の『動物紋飾板』。今回の特別展の看板に使われている飾り。狐を上から見たように彫り込んだもの。金縷玉衣。前漢の時代に、王侯が死に装束にしたタイルばりでできた衣。夏と商、実在した国であったことを明らかにする数々の遺物。
 関心を惹いたのは、やはり『第三部 美の誕生』のコーナーで、「仏の世界」。なかんずく、唐の時代の『宝冠如来座像』。鼻の一部が欠けているが圧巻。まなざしの深さを思わせる表情と眼。エジプトの王侯がつけたような冠を抱く姿。そして、右手の降魔印。
 ・・・
 90分ほどの滞在であったが、見飽きない世界であった。
 次の宿題は、今、休館中の根津美術館や、ブリューゲル展開催中の文化村ザ・ミュージアムなどなど、、、
 東京は、近場にいろいろな美術館、博物館などがあるから、便利でいい。
posted by justice_justice at 22:20| ●教養ー美術・音楽・博物 | 更新情報をチェックする

2010年08月07日

■三井記念美術館ー『観仏三昧』ー

*本日のブログ関連写真
http://justice.netspace110.jp/blog/blog_100807_1.html

■ 7日午後の新横浜での研修会の準備を前日にすませて、7日は、午前中、かねて宿題の三井記念美術館を目指して、すこし早めにホテルを出た。
 『奈良の古寺と仏像』
 仏像をみるとき必ず印相に注目する。特に、九本九生の基本印相と異なる印相をする仏像に注目する。今回も、いくつかある。他の客の眼もはばからず仏像の前にたって、左右の手と指をくねらせて何度か練習する。
 但し、生来の怠け者なので、これをメモしたり、筆記する気はない。
 忘れたら、また見る機会があるだろう。はなはだいい加減だ。

■ 但し、印相は、仕事柄注意して使う。
 与願・施無畏の基本印相。
 月光菩薩像を除くと、施無畏印は右手を上にして作るのが基本だ。なるべくこれに従うが、ブログ編者は何故か施無畏印を左手で形意することが多い。自然に任せるのが一番だろうと思っている。『転法輪印』もよく使う。これと、中本中生印と同型と解説するものの本もあるから、印相も、まあ、いい加減なのだろうか、、、。
 展示されていた塔本四仏像のうち宝生如来の印相は、転法輪印なのか、中本中生印なのか、、、など思い巡らしながら、はっと気がつくと小一時間が経っていた。
 『観仏三昧』。會津八一のうたによせて、というのが、今回の展示の隠されたコンセプトと言うが、なるほど仏に魅入るひとときであった。

■ ふと気がつくと、同じビルの2回に千疋屋のパーラーがある。男一人で入るのはいささか気が引けるが、やや早い時間帯で店が空いていた。窓際に座って、千疋屋フルーツパフェを注文する。フルーツがしっかりした味だった。アイスクリームもうまい。仏の味なのかも知れない。
 そう思いつつ、今日の公務のある新横浜に新幹線で向かうことにした。

■三井記念美術館ホームページ
http://www.mitsui-museum.jp/index.html
posted by justice_justice at 23:07| ●教養ー美術・音楽・博物 | 更新情報をチェックする

2008年09月14日

■福岡アジア美術館ー博多でみるアジア by GISHU

■所用で博多に出た。よりたい場所はいくつかあるが、夜の時間帯でくつろげるところと言えば、福岡アジア美術館を選ぶことにしている。

 地下鉄で中洲川端へ。川端方面の出口をでると、美術館にあがるビルにそのままつながる。7階へ。

 そのフロアーだけ「日本」から急に拡大して「アジア」になる。ネットの地図で、縮小・拡大のできる機能をそのまま体で体感するようなものだ。
 常設展。

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 そのことば通りに、なじみの絵がなんまいかあり、そしてあらたな企画展もある。この日、はじめてみる台湾、タイ、インド、インドネシア等などの絵画といくつかの彫刻を興味深く見た。

 定番のモンゴルの神を描く雄大な滝の絵の前にはいつものようにしばらくたたずんでいた。

 文革当時の中国の情宣用のポスターが展示されているのをみて、「なるほど!」と頷いてしまった。

 タイの作家の手になる彫刻、音楽のリズムをみていると、体のラインの描き方に、例えば、ロダンなどとは異なる柔らかさがにじみ出ている。東洋的という括り方ができるものか、どうか。


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 インドネシア。
 まだ足を運んだことのない国だ。いずれ行きたい。『マハーバーラタ』が描く最後の闘いを描写した絵。『バーラタユダの戦い』。
 インド哲学の一大叙事詩であることは知っているが、実際のところ、物語の内容も、その意味も知りはしない。
 バーラユダの戦いの意味もネットで調べてみてわかるだけのことだが、我が国で、源氏物語が文化に浸透しているのと同じく、インドネシアでは、この叙事詩の物語がひとつの文化価値を作っているのかも知れない。


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 人と魔物と敵味方に分かれて戦う図。
その独特のエキゾティックな絵模様にはいつも心を引かれてしまう。

 バリ島では、豚が想像上の動物になっていて、自然と一体となった奇妙な彫刻ができあがる。解説には「バロン神」の化身ともいう。これも、心引かれる一品である。


 そして、最後に。
 7階のフロアーには、喫茶店がある。福岡の街を長めながら、チャイを楽しめる場所。
 そして、あまり混まない。何度か足を運んでいるが、人がたくさんいて落ち着かなかったという経験はない。


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 経営サイドには気の毒だが、ゆっくりとアジアを楽しめるから、何度も来たくなる。
 



posted by justice_justice at 11:00| ●教養ー美術・音楽・博物 | 更新情報をチェックする
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