2007年05月03日

■「無罪の理由」−無罪判決増加か?

■ちょっと気になって日経テレコンを用い、毎日新聞をデータベースに5月3日から遡る6月について「無罪」をキーワードに記事を検索した。
 一審または控訴審で無罪を認める事例が全国的に顕著にある、という印象をもつ。
 次の2つの事件はーーー実際の証拠をみなければわからない、という当たり前の限定はあるがーーープロの裁判官なら、「有罪を説明できる証拠」は少なくとも検察官は提出しているのではないかと推測している。
****(新聞引用)****
(1)毎日新聞06年11月30日(夕刊)より(日経テレコンから)
「無罪判決:「胸触った」被告、故意性を否定−−大阪地裁」
「新幹線車内で隣の席の女性の胸を触ったとして、兵庫県迷惑防止条例違反の罪に問われた神戸市の会社役員の男性(57)に対し、大阪地裁は30日、無罪(求刑懲役4月)を言い渡した。横田信之裁判長は「被告の左手は女性の胸に触れたが、故意を認めるには疑いが残る」と判断した。
 男性は3月8日夜、JR山陽新幹線の姫路駅―新神戸駅間を走行中の「のぞみ」車内で、隣の席の女性(当時25歳)の左胸を触ったとして逮捕、起訴された。
 横田裁判長は「被告の手が女性の胸に2〜3秒以上触れたことは認められる」と認定。そのうえで「被害女性は座席で寝ていた。接触行為はわしづかみではない上、ほかの乗客も気づかなかった程度だった」などと故意性を否定した。【前田幹夫】」
(2)毎日新聞 06年11月30日(地方版)(日経テレコンから)
「大分のバイクひき逃げ:被告、一部無罪 「予見は困難」−−大分地裁判決」
「バイクで転倒していた男性を車でひき逃げしたとして業務上過失致死、道交法違反(ひき逃げ)の罪に問われた大分市三佐、派遣社員、三浦麻依被告(21)の判決公判が29日、大分地裁であった。宮本孝文裁判官は「事故の予見は困難だった」として業務上過失致死については無罪とし、道交法違反のみ懲役1年、執行猶予3年(求刑・懲役2年6月)を言い渡した。
 三浦被告は昨年10月19日夜、大分市内の県道を時速60キロで走行中、音響装置の操作でわき見運転をして発見が遅れたため、バイクで転倒していた男性(当時20歳)をひいて死亡させ、救護措置を取らずに逃走したとして逮捕、起訴された。
 公判では主に「夜間に道路に人が倒れていることを認識し、事故を回避出来たか」という点が争われた。宮本裁判官は「倒れている人を時速60キロで走行する車の停止距離内で発見、認識することが出来たかには合理的疑いがあり、前方注視義務を尽くしていたとしても衝突を回避できなかった可能性がある」と認定した。
 小沢正明・大分地検次席検事は「判決文を詳細に検討した上で、上級庁と協議して今後の対応を決めたい」としている。【大島祥平】 」
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リベラルタイム0706.jpg*写真は雑誌リベラルタイム07年6月号17頁より
■原因は、むろん、各事件の証拠が「合理的疑い」を超える有罪証明の水準に至っていないこと。
 ただ、より大局的な見地から(したがってラフにという意味で)観察すると、その「合理的疑いを超える証明」の水準の訂正がある、とみている。
 原因は裁判員裁判だ。
 まだはじまっていない。しかし、模擬裁判員裁判は、全国で進行中だ。裁判長クラスのベテラン裁判官はほぼ全員が一度は模擬裁判員裁判を体験したのではないか。
 プロの裁判官であれば、裁判官室なり自宅で、証拠に採用した書証ー被告人の自白や参考人の供述調書などの山ーをいろいろな角度から「考察」することによって、「有罪を説明できる方法、有罪と矛盾しない証拠の見方、有罪を否定できない理由」を十分に見つけ出すことができる。
 ただ、そうしたもののみかたが、社会常識に照らして、犯罪のありかたとして自然かどうか、については十分には見定めない。
 今は、こうしたプロのもののみかたで証拠を見ていては市民社会が納得しないことを、体感し始めている。
 裁判員が納得できる証拠の見方。
 これをプロの裁判官も意識せざるを得ない。
 上記2事件について、検察官の立証構造をみたとき、「有罪を説明できる状態」にはなっているのではないか。
 しかし、もって故意または過失による犯罪性を認定し、一定の刑罰を科す悪質性を見いだすのは、良識に反する状態ーつまり、「疑わしい」状態ではなかったのか。
■「合理的疑いを超える証明」。
 これは、要するに、合理的な市民が、その多様な生活体験を踏まえて証拠を眺めたときに、検察官が主張する犯罪のありかたを説明できない、支持できない状態、「おかしいな?」と思う状態、、、それを払拭していなければならないことを意味する。単に、「有罪を説明できる立証」を意味しない。
 裁判員裁判は、法が予定している検察官の有罪証明の水準を実現することとなる。
 今、全国で無罪判決が続くのは、まず裁判官が、プロの「必罰主義」の観点からの「合理的疑いを超える証明」を修正し、市民が疑問を抱く有罪立証では無罪にする、というあたりまえの前提にもどったことを意味しないか。
■「プロだけの裁判は、金属疲労を起こしている」。こう見ている。だから、市民が参加する裁判員裁判の正当性がある。現段階でも、それが司法のありかたを変えていると思う。


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2007年04月27日

■富山強姦「えん罪」事件ー虚偽自白の構図

■「『はい』以外言うな/孤立無援、否認貫けず/富山・冤罪男性に聞く」。
 こんなタイトルの記事が、07年3月5日、朝日新聞(朝刊)に載った。
 簡単にまとめると、えん罪被害者の男性は、02年に富山県内で起きた強姦と強姦未遂事件で任意取調べを経て、同年4月と5月に県警に逮捕された。同年11月に懲役3年の実刑判決。05年1月に仮出所。
 だが、別の強姦容疑などで逮捕され公判中だった容疑者が06年11月に上記2事件について自白。県警が捜査の上こちらが真犯人と判明したというもの。
 えん罪被害者については、6月に再審審理が開かれる。
■ 「えん罪」の構図。これは結局21世紀にはいっても全く変化していない。
 警察の密室取調べで、相手の言い分をそのまま証拠として記録化する捜査をせず、警察の見込にそって自白させる強引な取調べ手法。
 いったん自白をしたら、徹底的にこれを維持させ、矛盾する客観証拠は無視してしまう。
 そして、そうした密室取調べの場を正当化する時代錯誤の論理ーーー「密室でなければ、被疑者の信頼を得て、真相を語らせることができない」。
 刑罰権を発動する場。場合によっては死刑を求める事件の捜査をする厳しい手続の場。そこに、小さな家庭のような「信頼」論を持ち出す筋違いの論理を、実は、我が国のもっとも難しい司法試験をバスして司法のエリートとして活躍する検察官の組織、最高検と法務省が堂々と公にしているのだ。
■ 記事によると、我が国の警察の取調べの実情がよく語られている。少し引用する。
***(引用)****************
 逮捕直後に自供を覆し容疑を否認したが、県警の取調官から「なんでそんなこと言うんだ」と怒鳴られ、「今後発言を覆さない」旨の念書を書かされたという。公判でも認め続けたことには、「何を言っても通用しないと思い込まされてしまった」と悔しさをにじませた。
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■ 捜査とは、現にあるがままの事実を壊さないように、汚さないように、事件の情報が逃れていかないように、証拠を慎重に保全する作業をいう。犯人の足跡があるかもしれない犯行現場に、どろのついた靴をはいた機動隊員がなだれ込めば、証拠確保がおぼつかなくなるのは、明白だ。
 「供述」。つまり、人の記憶に留まっている事件に関連する情報も同じことだ。心の中にあるから、姿・形を変えやすい。それだけに、録音録画装置を用意して、取調べの最初から、いかなる言動をするのか、残しておくのがあたりまえのこと。
 それを、日本の警察・検察は、嫌う。
 理由は、簡単だ。捜査機関にとって納得できる自白をまずさせて、これにそって証拠をそろえていく捜査手法は、きわめて効率的で迅速に進む上、後の公判でも裁判所に有罪を説得しやすいからだ。捜査機関が手を加えた自白を内容とする捜査段階の供述調書を裁判所が有罪証拠の柱にして事実を認定する構図を、「調書裁判」という。それは、実は、常にえん罪の危険をはらむ21世紀の「暗黒裁判」の構図なのだ。
■ にも関わらず、今も法廷では茶番劇が続く。
 「これは、あなたが署名して指印したものでしょう。あなたが述べたとおりのことが書いてあることを認めたから、署名指印したのでしょう?」
 検察官、裁判官は、このような発問をすることで、自白の「任意性」を認め、有罪を説明するための材料に調書を使っている。しかし、取調べの実情は次の新聞記事が真相を語っている。
***(引用)*****************
 男性によると、任意の取り調べの際、取調官から「家族が『お前に違いない、どうにでもしてくれ』と言っている」などと何度も迫られた。
 「犯行時間帯には電話をかけていた」と訴えても、取調官は「相手は電話を受けていないと言っている」と認めず、「家族にも信用されていないし何を言ってももうだめだ」という心境になったという。
 逮捕後、思い直して、検察官と裁判官に対し一度は否認した。
 その後、県警の取調官から「なんでそんなこと言うんだ、バカヤロー」と怒鳴られた。翌日、当番弁護士にも否認した。すると、取調官から白紙の紙を渡され、「今後言ったことをひっくり返すことは一切いたしません」などと書かされ署名、指印させられた。「『はい』か『うん』以外は言うな」と言われ、質問には「はい」や「うん」と応じ続けたという。
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 では、どうするか。上記事件に関連するある新聞の取材にこんなコメント原案を提出した。
■「えん罪」と刑事弁護
 えん罪は、密室取調べで自白させ矛盾する証拠を無視する警察捜査の体質とこれを鵜呑みにする検察の姿勢が背景にある。取調べは取調官と容疑者が信頼関係を作り事件を反省する場ではなく、長時間・連日強引な取調べがなされるえん罪の温床だ。
 虚偽自白防止には弁護人がこまめに接見するだけでなく、英国・米国にならい、取調べの録音録画を導入するべきだ。
 アリバイなど有利な証拠を集めるためには「弁護士会調査員制度」創設も急ぐべきだ。
 被疑国選弁護人制度を活かすには、適切な報酬と十分な調査活動費の支給を忘れてはならない。
 刑事弁護を充実させなければ、21世紀になっても「暗黒裁判」の時代が続く。

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2007年04月04日

■公判前整理手続の功罪ー秋田・連続児童殺害事件

■ 今日のネットニュースに「秋田地裁で畠山被告の公判前整理手続き (毎日新聞)」というのが出た(2007年4月4日21時26分配信)。
 こんな内容だ。
 「田県藤里町で昨年起きた連続児童殺害事件で、殺人罪などに問われた畠山鈴香被告の第3回公判前整理手続きが4日、秋田地裁で開かれた。弁護側は主張予定書面に基づき、長女彩香ちゃん殺害については殺意を否認、米山豪憲君殺害については刑事責任能力を争う主張をしたとみられ、裁判官、検察官がそれぞれ説明を求めた」。
■ 整理手続は、正式の公開の場で行われる審理の前に、検察官が起訴した事件について、双方の主張と立証のポイント、有罪・無罪を決めるにあたり、争いとなる事実上法律上の問題点をあらかじめ持ち寄って、裁判所が整理し、公判での審理計画を立てる手続だ。
■ 確かに、審理そのものを計画的迅速に実施するという点だけで言えば、役に立つ。
 しかし、実は問題もある。
 なによりも、被告側が、いわば手の内をさらけ出すことになるーむろん、ゲームではないので、真相解明が実現すればよく、検察官と被告側の双方の言い分を公判廷で存分に闘わせることができればよいのだが、現実にはそうはいかない。
■ 被告側の主張開示に対して、検察官は場合によって補充捜査によって、立証の不備を修正することが十分にできることになる。アリバイ、犯人性、事件性など被告側の争点にしたい点について、順次補充捜査で証拠を補強されてしまったら、、、、しょせん被告人も弁護人も民間人に過ぎない。捜査の権限はない。
 「お上」の御意向で集められる有罪証拠の物量に適うわけがない。それが必ずしも「真相」であるわけでもない。そこが、難しい。
■ 整理手続が公正な裁判を迅速に実現するのに役立つ審理計画策定の場になるのには条件がいる。
 @整理手続自体の迅速化をあまり求めないこと。
 A検察官は、起訴時点での手持資料を任意にすべて 開示すること。
 Bその後も捜査の進展に応じて収集蓄積されるデー タを被告側と共有するようにすること。
 C被疑者取調べは録画録音すること。
■ さらに組織的にも、立法上も手当が必要なのは、弁護人の活動強化、質の向上である。弁護が質の高いものでなければ、真相がやみに葬り去られることはある。また、実は、刑事弁護も、犯人の改善更生に大きな貢献をしている。被害者救済(示談を通して)を実現する上でも弁護人の役割は大きい。
■ 検察官のフェアな態度、裁判所の公正な姿勢、そして弁護人の的確な活動のバランスの中で、整理手続も安定した運用をみるようになってほしい。
posted by justice_justice at 23:44| Comment(1) | TrackBack(0) | ■裁判ー起訴された事件 | 更新情報をチェックする

2007年03月28日

■職務質問の限界ー佐賀県中学生事件

■ ネットの配信をみていると、07年3月28日15時53分の段階で、九州、佐賀新聞のトップに、「職務質問でPTSD」原告の請求棄却 地裁武雄支部」と題する記事が載った。
 次のような概要を伝えている。
 「夜道で非番の警察官から違法な職務質問を受け、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になったとして、県西部地区の当時中学1年だった少女(15)が県に約560万円の損害賠償を求めた訴訟で、佐賀地裁武雄支部は28日、『適法な職務質問と認められる』として原告の請求を棄却した」。
■ 駐在所勤務の警察官が、非番のときだが、自転車窃盗事件捜査のため、自家用車で捜査活動に従事した後に、被害自転車と似た自転車に乗る中学生女子を発見し声をかけたものだが、駐在所のおまわりさんといった趣旨の身分の説明が、女子中学生には明確に伝わらなかった。 
 中学生は、当然変質者と勘違いする。逃走して当然だ。警察官は、車で追跡した。中学生は、直前までいた習い事の教室のある公民館に脱兎のごとく駆け込んだのではないか。
■ 公民館に続いた警察官がそこでどうしたものなのかは、手元資料ではよくわからない。
 地域警察官らしく、誤解を招いた点は招いた点として率直に謝罪しつつ、警察官の職務を中学生本人にも理解してもらうようにやさしく説明をしたのであれば、訴訟沙汰にはならなかったのでは、、、。ネット記事は、次のように紹介する。
 「変質者と勘違いし「殺される」と思って逃げたが、車で追跡され、公民館に引き返して倒れ込んだ。その後少女はPTSDと診断され、不登校になった」。
■ 職務質問の権限発動はやむをえないとしても、その後アフターケアがかなり強引であるとすれば、地域警察として失格だ。
 裁判では勝っても、市民の信頼を失った代償は大きいのではないか。すくなくとも今後事件周辺にいた市民が警察官を信頼感をもってみてくれるとは考えにくい。PTSDの発症がそうしたことも原因であるとすれば、残念なことだ。
 地元の新聞に専門家の立場からのコメントを出したので、もし掲載されたら、後にアップしようと思う。
****◆佐賀新聞07年3月29日◆**************** 
 警察官は性犯罪など児童を取り巻く環境の悪化も認識すべき立場にあり、慎重に身分の説明をすべきだった。犯罪の疑いがはっきりしない段階で警察官は市民に職務質問できるが、質問、停止、追跡の方法は社会からみても警察官の職務として妥当な範囲に留めるべきだ。
posted by justice_justice at 16:17| Comment(2) | TrackBack(0) | ■裁判ー起訴された事件 | 更新情報をチェックする

2007年03月02日

■募金詐欺事件と公判前整理手続

■日経テレコンで検索をかけていると07年2月18日付け日経(大阪、(朝刊))に興味深い記事が載っていた。 
 街頭募金詐欺事件で、大阪地裁における公判前整理手続第1号となった裁判で、まだ公判が開かれていないという。05年8月に起訴されてからすでに1年6月経てまだ実質的な公判廷での審理が行われていない。男性被告が、難病支援を装って街頭でアルバイトなども使いながら多額の募金を集めたのに、これを着服したとされた事件だ。
■記事を引用しよう(日経07年2月18日、大阪(朝刊))。「長期化したのは、検察側がニセ募金の被害者を『不特定多数』として起訴したことが主な原因。詐欺事件で被害者を特定しないまま立件するのは異例で、法解釈が難解になったという。
 弁護側は『募金全額を詐欺罪の対象にできるか疑問』などと主張。『募金活動』の実態を把握するために検察側に多数の証拠開示を求めたり、実際に募金した人を探したことから、弁護方針を決めるのに時間がかかっていたとみられる」。
■記事を読む限り、公判前整理手続の構造上の欠陥ではないようだ。むしろ、検察官の起訴の姿勢に無理がある。
 詐欺罪は、被害者が「だまされる」、「財産を処分する」という内面の心理と外部的な行動が一緒になった、一身専属的犯罪だー被害者がだまされた、という事実がない限り犯罪にならない犯罪、といってもいい。検察官が、街頭で少額を箱に入れた人全員との関係で「各人が騙された、そして、寄付という財産処分をした」ということを証拠で確実に立証できる見込があればいいが、それなら被害者が特定されたこととなる。
 結局、「不特定多数者の欺罔」というのは、現行刑法が予定していない犯罪である。詐欺罪ではない。
■確かに、街頭募金で集めたお金を、他の目的に流用することは、許し難い。うまく立ち回れば、巨額の利益をえることもできる。
 本件も、検察官の主張では、2500万円あまりだましとったという。ただ、そうであれば、事実に即した犯罪を立法で定めるのが筋。形の違う詐欺罪を、この事件に当てはめる無理をするから、被告人側もそれに対応した防御をせざるをえない。無理な起訴が、弁護人に負担のかかる防御を強いる。
 被害者が特定されているのであれば、その範囲で詐欺罪とし、他にもだまされたと推測される金額は、量刑事情にすればよかった。
■整理手続は、いままでと異なり、検察官手持の資料を相当程度被告人側に開示することを伴うものだし、検察官が主張する事実と証拠の関係も早期に提示される。
 捜査段階からていねいな弁護がなされた上で、起訴後の弁護につなげることができれば、被告人の主張や弁解を整理手続で示して、双方納得のいく裁判ができるだろう。少し前だが、整理手続について、こんなコメントを出したことがある。
ー06年9月6日、読売新聞(朝刊)ー「公判前整理手続きにかける時間が短いと、検察、弁護側ともに有益な証拠を裁判で生かす準備が不足し、裁判員に正しい判断材料を提供できない恐れがある」。


posted by justice_justice at 08:29| ■裁判ー起訴された事件 | 更新情報をチェックする

2007年02月28日

□長浜園児殺害事件ー公判前整理手続の意義

■新聞報道では、長浜市で2006年2月に通園途中の園児2人が送っていった別の園児の母親に殺害された事件の審理のありかたを紹介している。殺人などで起訴された女性被告人の審理を準備するため、公判前整理手続が実施されることとなった。
■裁判は、報道によると、被告人が無罪を主張するとのこと。整理手続でも、この主張を軸に、主張と争点の整理、必要な証拠調べの範囲などを決定している。裁判は、すでにはじまったが、整理手続の意義を確認しておく必要がある。整理手続がほぼ終了したときに、次のようなコメントを出した。
朝日新聞(朝刊)ー2007年2月2日ー公判期間短縮へ、さらに工夫必要ー「今回の事件では、被告が否認に転じたことを考えれば、37人の証人が一概に多過ぎるとは言えない。公判前整理手続きをしなければ裁判は2〜3年はかかるはずで、判決が10月なら、迅速な審理だったと言える。しかし、手続きに十分時間をかけ、一般市民である裁判員の負担を軽減するため、公判期間を極力短くするという基本理念からすれば、さらなる工夫は必要。将来的には、休日や夜間の開廷を検討し、さらに迅速化を図るべきだ」。
posted by justice_justice at 07:53| ■裁判ー起訴された事件 | 更新情報をチェックする
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