2013年12月28日

司法通訳の質向上のためにー日本『ガラパゴス』現象のひとつ

■「法廷通訳人アンケート/裁判員導入/8割負担増/集中審理/準備に支障」
愛媛新聞2013/08/05から上記記事を引用する。共同通信配信なので,同じ記事が各地方紙に掲載されていると思う。
***引用***
 刑事裁判で外国人被告の通訳を担当する「法廷通訳人」を対象に業務環境についてアンケートを実施したところ、裁判員裁判経験者39人のうち8割以上が「制度導入後に負担が増えた」と答えたことが4日、分かった。
 裁判員裁判で始まった集中審理が通訳人の負担になっている実態が具体的なデータで明らかになるのは初めて。通訳業務の質が下がれば公正な裁判に支障が出る恐れもあり、制度改善を求める声が出そうだ。
 アンケートは、静岡県立大の水野かほる准教授(日本語教育)や名古屋外国語大の津田守教授(司法通訳翻訳論)らの研究グループが昨年12月〜今年1月に行った。
 回答した101人のうち裁判員裁判経験者は39人で、裁判員制度導入後の負担について「とても増えた」「少し増えた」と答えたのはそれぞれ16人だった。「変わらない」は6人で、1人は無回答。
 理由(複数回答)は「連日の開廷で準備時間が足りない」(23人)が最多。次いで「翻訳する書類が増えた」(21人)「拘束時間が延びた」(19人)の順だった。
 最高裁によると、昨年1年間に判決の出た裁判員裁判で、法廷通訳人が付いた外国人被告は145人だった。
 一方、報酬に関する質問では、101人中19人が「少ない」、48人が「どちらかといえば少ない」と回答し、6割以上が不満を持っていた。さらに59人が「通訳料の明細が分からない」、57人が「算定基準が曖昧」と、裁判所の対応に疑問を投げ掛けた。
 自由記述では、裁判所による研修の充実や、資格認定制度の創設を求める意見もあった。法廷通訳人を20年以上務める津田教授は「アンケートを機に通訳人の負担軽減が議論されるようになってほしい」と話している。
***
■こんなコメントを付した。
<質確保する制度を>
 【法廷通訳に詳しい渡辺修・甲南大法科大学院教授(刑事訴訟法)の話】 集中審理によって法廷通訳人に求められる仕事の質も量も変わるのは当然なので、アンケート結果は想定内。裁判員制度の導入以降に通訳人による誤訳が問題になった事例も報告されており、法曹関係者はこの問題にもっと敏感になるべきだ。継続的な研修を義務づけ、一定期間受講しない場合は裁判所の名簿から外すなど、質を確保するための制度づくりが急務だ

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