2012年05月26日

■裁判員裁判制度見直しー市民主義の徹底を!

■京都新聞12年5月23日(朝刊)は「裁判員いま 制度3年 京滋から(下)提言 守秘義務、対象範囲…課題多く 見直しへ市民の議論を」と題する連載で、刑事法の学者の意見を集めている。
 以下、引用して照会する。

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 ■ 刑事裁判の専門家たちも新時代の法廷に注目する。共通するのは審理の変化や事件と誠実に向き合う裁判員への高い評価だ。一方、市民が量刑判断に関わる是非や評議内容を漏らした場合、罰を科す守秘義務の問題には多様な見解がある。
 ■ 甲南大法科大学院の渡辺修教授(刑事訴訟法)は裁判員裁判の成果として強盗殺人罪に問われて無罪となった他県の例を挙げ「市民の常識に照らし、『被告を有罪とするには合理的な疑いが残る』と判断したのでは。刑事裁判の基本原則が機能している」とみる。
 裁判員の守秘義務も容認し「評議の中身を明かさなければ健全な裁判運営ができないとは思わない。慌てて見直す必要はない」とする。
 ■ 一方、立命館大法科大学院の松宮孝明教授(刑事法)は「『プライバシーに関わる以外』『判決確定後』などの条件付きですべて話せるようにすればいい」と守秘義務の緩和を提案する。裁判員裁判が調書よりも被告や証人の生の声を重く見る意義に触れ「裁判官だけの裁判も同じ方向にあらためるべきだ」。裁判員に量刑判断まで担わせる仕組みに対して「専門知識のない市民には精神的な負担が大きい。事実認定に限った方がよい」と主張する。
 ■ これに対し、龍谷大法科大学院の石塚伸一教授(刑事法)は「刑の重さを左右する個々の事情や更生への道筋など、量刑判断に必要な情報が裁判員に与えられれば問題ない」と強調する。
 ■ 対象事件の範囲は検討課題の一つだ。渡辺教授は「被告に裁判員裁判を受けるかどうかの選択権を与えては」と提起。石塚教授は「被害者のプライバシーを考えると性犯罪は対象外に」、松宮教授は「生活に身近なひったくりや交通事故は扱っていい」と提言する。
 ■ 裁判員制度の検証が本格化するいま、国や法曹三者、専門家だけでなく、市民も巻き込んだ活発な議論が求められる。
posted by justice_justice at 10:58 | TrackBack(0) | ■裁判員裁判ー一般 | 更新情報をチェックする

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