2011年09月24日

■イギリス国教会を創った男ーヒラリー・マンテル『オオカミ・ホール』

ヒラリーマンテル著『オオカミ・ホール』ーHilary Mantel, Wolf Hall(2009)ーを読み終えた。電車の行き帰りなどを使った通勤読書。1年ほどかかったか。時は16世紀のイギリス。ヘンリー8世の統治下。自己の離婚問題に端を発して、イギリス国教会を設立して、ローマ教皇の宗教的支配から離脱。植民地支配を核にする世界に冠たるイギリス絶対主義国家に向かう初期。本の主人公は、そのヘンリー8世の宰相であったトマス・クロムエルの生い立ちと、宮廷での活躍を描く。ヘンリー8世の離婚を支持し、国教会設立をサポートする政治の動きを背景に、クロムエルの生活の日々を追う。クライマックスはイギリス国教会設立に反対したトーマスモア(『ユートピア』の作者)の投獄と処刑。そこで、伝記は終わる。この後、歴史は、悲劇を生む。ヘンリー8世はやがてクルムエルを反逆者として処刑することとなるのだが、そこは描かれていない。また、後に、清教徒革命の後、国王を追放して議会中心の政治を作るオリバー・クロムエルは、姉の子どもの子である。ポケットブックで652頁。難解な英語。中世のロンドンを中心とする風物、、、しかも宮廷生活の叙述が入る。四苦八苦して読んだので、かなり時間がかかったが、おもしろかった。早川書房から訳本が出ているらしい(作者: ヒラリー・マンテル,Hilary Mantel,宇佐川 晶子/出版社/メーカー: 早川書房)。
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posted by justice_justice at 06:44 | TrackBack(0) | ●教養ー読書 | 更新情報をチェックする

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