2011年07月24日

■歌川国芳「朝比奈小人嶋遊」−幕末の不思議

 歌川国芳の「朝比奈小人嶋遊」図を原宿、太田美術館で見た。
 もともとは、曲亭馬琴の「朝比奈巡島記」を題材にしたものという。
 「朝比奈」という半裸の巨人が寝そべっているまえを、小人の大名行列が通る。実は、今、カバンの中に、ガリバー旅行記がはいっている。しばらく前に取り寄せた原書だが、ふと思いついて今読んでいる。偶然にも、日本でも同じ目線で世の中をみていた作家。それが曲亭馬琴であったことを知った。
 早速、古書を注文。手元に届くのを楽しみにしつつ、この絵を眺めることにした。
 ところで、展覧会の解説では、大名行列を見下ろす構図が武家の蔑視と誤解されるのを版元が恐れて、販売を打ち切った、という。
 だが、そうした幕藩体制への批判精神と、オランダ画も取り入れる進取の気質が、武士道と町人道の栄える江戸時代に育まれたからこそ、近代国家・日本が生まれたのではないか、、、
 
 よき絵をみた思いであった。
 またみたい。

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posted by justice_justice at 06:44 | TrackBack(0) | ●教養ー美術・音楽・博物 | 更新情報をチェックする

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