2011年06月08日

■3度の無罪と検察控訴ー滝沢事件

産経関西2011年6月7日(15:00)は、ネットで、次の記事を配信した。

「ボディーガードに拳銃 「無罪」不服で大阪地検控訴
 大阪地検は7日、ボディーガード役の組員に拳銃を持たせたとして、銃刀法違反(共同所持)の罪に問われた指定暴力団山口組の元若頭補佐、滝沢孝被告(73)に無罪(求刑懲役10年)を言い渡した大阪地裁差し戻し審判決を不服として大阪高裁に控訴した。
 滝沢被告側は一貫して無罪を主張したが、平成21年10月の最高裁判決は「銃所持を受け入れていた」として、1、2審の無罪判決を破棄して大阪地裁に審理を差し戻した。しかし先月24日の差し戻し審判決は「銃所持を受け入れていたとするには合理的疑いが残る」と最高裁の判断を覆し、3回目の無罪を言い渡した」。


 ひどい話だと思う。
 事実誤認ー被告人を犯人と認定する裁判官が揃うまで裁判を続ける、こんな検察の姿勢が読み取れる。
 暴力団が拳銃で武装していた事実を是認するつもりはない。社会的に強く非難すべきだ。しかし、ある時点で組長が組員の拳銃所持を認識していたのか否か、これを犯罪として処罰すべきか否か、というテーマになれば、事は別だ。
 当時の山口組内の中野組と宅見勝との対立と同氏の射殺事件、中野組の独立などの動きをみても、山口組本部を相手に中野組が本格的に武力闘争を開始したとは思われない。組長が、日常生活のすみずみに拳銃所持のボディーガードを付けて行動したとすれば、これを示す軌跡が残る。それはない。
 3人の裁判官が、第1次一審、第1次控訴審、第2次第一審で、無罪を確認している。それなのに、検察官は、「有罪でなければいやだ」と駄々をこねることができる、、、
 異様なシステムとしか云いようがない。
 今回の事件では、犯罪としては無罪でやむをえない。
 なによりも、検察がなんども有罪を証明する機会を持てることには疑問だ。
 憲法も一度無罪とされた事件について、再度裁判を受けることのない権利を保障している。3審制を前提にして法技術的に裁判が「確定」したときにのみ発生する権利、、、と理解されているが、そうした法制度に問題がある。
 告人は疲弊して防御をあきらめてしまう。

 今回の場合、憲法の趣旨に沿えば、検察の控訴権は、すでに消耗しているとみるべきだ。
 第2次控訴審は、審査に入るまでもなく、すみやかに控訴を決定で棄却するべきだ。
 

posted by justice_justice at 06:55 | TrackBack(0) | ■裁判ー起訴された事件 | 更新情報をチェックする

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