2011年05月20日

■JR宝塚線脱線事故公判ー公判中心主義

■これも旧聞に属することであるが、朝日新聞(朝刊)2011年3月31日は、「元常務ら調書、主要部採用/地裁「信用性、公判で検討」/JR脱線裁判」と題する記事で、JR西日本前社長の間矢崎氏の公判廷で、検察官が密室で作成した調書の採否について、紹介している。

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 JR宝塚線(福知山線)脱線事故で、業務上過失致死傷罪に問われたJR西日本前社長の山崎正夫被告(67)の第14回公判が31日、神戸地裁であった。岡田信(まこと)裁判長は、同社元常務の池上邦信氏(65)ら3人の捜査段階の供述調書各1通について、主要な部分を証拠として採用した。
 岡田裁判長は22日の前回公判で、別の元社員ら4人の調書8通の大半を「信用性が低い」などとして証拠採用していない。岡田裁判長は今回の採用理由について、池上氏らの公判での証言態度や内容には疑問があり、捜査段階の取り調べの方が信用できると判断した。一方で「調書の信用性を積極的に認めたわけではない」と指摘し、最終的な判断は今後の公判で検討する方針を明らかにした。
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■裁判所が、検察官作成供述調書を採用しながら、敢えて、信用性判断は公判での証言をまじえて公判で検討する旨、断った点が異例だ。
 従来であれば、検面調書採用⇒有罪心証という図式で捉えて間違いがなかったが、その流れが変わったことを示す。
 こんなコメントを掲載してもらっている。

■ 刑事裁判に詳しい甲南大法科大学院の渡辺修教授は「22日と31日の決定から今後の公判の行方を見通すのは難しい」と指摘。そのうえで、信用性を積極的に認めていない調書を証拠採用した裁判長の決定について「証人尋問など、法廷でのやり取りを重視する『公判中心主義』を基本に据えつつ、検察側に有利な材料も不利な材料も全部見渡すことで山崎前社長の過失の有無を判断しようとしているのではないか」と話す。

posted by justice_justice at 05:38| ■(ケース)JR福知山線事故■ | 更新情報をチェックする
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