2010年12月22日

■検察崩壊ー「一介の当事者」になりさがった検察

■西日本新聞の記事を引用して、紹介する。
 タイトルは、「熊本県/起訴猶予の総務財政課長 『略式への同意迫られた』/氷川町入札妨害/取り調べ状況を証言/『釈放後も幾度も』」とするものである。
 2010年12月14日同誌(朝刊)配信である。
 本文は、以下の通り。

 「氷川町発注の公共工事をめぐり、競売入札妨害(偽計)容疑で町課長3人を含む5人が逮捕され、全員が起訴猶予処分となった事件。
 このうち、西尾正剛総務財政課長(57)が西日本新聞の取材に応じ、熊本地検の取り調べの過程で罰金刑を前提に略式起訴を受け入れるよう迫られた状況などを証言した。
 西尾氏は「過失はあったかもしれないが、共謀の事実もなく、特定業者に便宜を図ったなどとは全く考えていなかった」と述べた。
 地検が起訴猶予としたのは西尾氏のほか、米村洋・元町議(62)=釈放後辞職=▽町内の建設会社「竜北建設」の西村栄喜・元代表社員(61)▽河野正利建設下水道課長(56)▽木本栄一生涯学習課長(53)=事件当時は総務財政課長補佐。
 西尾氏によると、県警と地検が重視したのは、2月24日の竜北東小体育館耐震補強・改修工事指名競争入札の会場で、木本氏が説明した注意事項の内容だったという。
 木本氏の説明文には「現場工事管理には管理技術者1級の資格を有する常勤の職員か、もしくは現場責任者として複数の主任技術者(注…2級資格者のこと)が必要」と書かれている。
 この説明文に関して、捜査側は「1級資格者の常勤雇用を条件とする説明はあったが、2級資格者の説明はなかった。虚偽の説明によって、入札に参加した3社のうち、1級資格者を雇用していない1社を辞退させ、入札の公正を害した」として、西尾氏らを追及したという。
 西尾氏は「『もしくは…』以降の説明は絶対に読まれているはずだ」と否定。しかし「誰もが『もしくは…』以降の説明文が読まれていないことを認めたとして追及され、意に反して、認める内容の調書にサインをしてしまった」という。
 関係者によると、10月4日の逮捕後、地検は勾留期限の同25日に木本氏を起訴猶予とし、西尾氏ら他の4人は公開の裁判を開く公判請求をせず、略式起訴とする方針だったという。
 しかし、西尾氏が「罪を認めることになる」と同意を拒否したため、地検は処分を保留し全員を釈放した。ただ、西尾氏は釈放後も地検から略式起訴に同意するよう何度も求められたという。
 問題となった説明文。
 一般的に入札参加条件を入札当日に説明することはないという。地検は処分理由の中で「町長の決裁手続きを受けていなかった」とも指摘した。
 西尾氏は「指名審査など入札前の段階できちんと調べていれば良かったかもしれないが、工事がスムーズに進むように良かれと思って説明文を作った。罪に問われるようなことはしていない」と話した。」

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■この事件について、次のようなコメントを掲載してもらっている。
 ●検察内部の体質に問題 
 ▼甲南大法科大学院の渡辺修教授(刑事訴訟法)の話 検察が先に事件のストーリーを描き、それに沿う形で関係者に自白を迫っていたようにみえる。
 これは熊本や氷川町特有の問題ではなく、事件処理を優先する検察内部の体質に問題があるのではないか。
 起訴猶予という結果は、課長の側からすれば不本意かもしれないが、否認を貫いたことにより、結果的には、もともと無理のある捜査を、最後のところで踏みとどまらせた、ともいえるのではないか。


posted by justice_justice at 07:53| ■事件ー捜査から起訴まで | 更新情報をチェックする
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