2010年07月24日

■明石大蔵海岸公園ー「過失」犯が広がった場所

*本日のブログ関連写真
http://justice.netspace110.jp/blog/blog_100724.html

■明石に大蔵海岸公園がある。明石海峡を挟んで、淡路島を望むことができる。明石海峡大橋も雄大な光景を形作る重要な要素になっている。
 *公園のURL
http://www.kobe-j.co.jp/okura/
 月に何度か気が向いたときに海岸線までジョギングをするが、そのときは、この大蔵海岸公園を回るコースをとる。
 そして、マーメイド号、『太平洋ひとりぼっち』で有名な堀江氏のヨットをざっと見上げて、「すごいものだ」と感心しながら、朝霧駅に向かう歩道橋を渡り、また引き返す。

■ただ、忘れないことがふたつある。
 ふたつのモニュメントの前で黙祷をすること。
 ひとつは、明石夏祭りで犠牲になった子供達を弔う碑。『想』の碑。もうひとつは、同公園の陥没事故に巻き込まれて亡くなった子の鎮魂のための『愛しい娘』碑。
 偶然にも、この雄大な景色の公園で、実は、我が国刑法史上名を残すふたつの「過失」事件が起きた。
 最高裁は、平成22年5月31日の決定で、当時、明石警察署の地域官として現場で指揮をしていた被告人について、業務上過失致死傷が成立することを認めた。
 砂浜に作った人工公園の下部が波にのまれて砂が流れ、陥没し、この上を歩く人がその重みでいわば落とし穴に落ちるようにして事故にあう、、、最高裁は、平成21年12月7日の決定で、予見可能性を肯定した。
 要旨として、「人工の砂浜の東側突堤中央付近において防砂板が破損して砂が海中に吸い出されることにより砂層内に発生した空洞の上を小走りに移動中の被害者が,その重みによる同空洞の崩壊のため生じた陥没孔に転落し埋没した事故について,同砂浜の管理等の業務に従事していた被告人らは,南側突堤と東側突堤とは防砂板により砂の吸い出しを防ぐという基本的な構造が同一であり,南側突堤沿いの砂浜及び東側突堤沿い南端付近の砂浜において繰り返し陥没が発生していたことを認識し,その原因が防砂板の破損であると考えて対策を講じていたほか,実際には東側突堤沿いの北寄りの砂浜でも複数の陥没様の異常な状態が生じていたなどの本件事実関係の下では,被告人らは,本件埋没事故現場を含む東側突堤沿いの砂浜において陥没が発生する可能性があることを予見することはでき,本件埋没事故発生の予見可能性があった」。

 従来から起きていた同種事故について、女児が犠牲になったときに所長の席にいたから処罰される、、、やや行きすぎの感が残る判決であった。

■ 事件は子供達を犠牲にしたものでもあった。これも忘れてはならない事実だ。
 ふたつのモニュメントは、その意味で、忘れてはならないと思う。


posted by justice_justice at 12:55| ●観光(日本) | 更新情報をチェックする
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