2010年07月14日

■ひき逃げ事件と検審ー検察庁の姿勢

■asahi.com(関西)、2010年7月14日は、「ひき逃げ死傷の不起訴を一転、起訴/大津地検が再捜査」と題する記事を配信。
 「滋賀県草津市で昨年11月、歩行者2人が軽乗用車にはねられて死傷する事故があり、車を運転していた女(31)=同県栗東市=について、大津地検がいったん不起訴処分(嫌疑不十分)とした道路交通法違反(ひき逃げ)罪で在宅起訴したことがわかった。自動車運転過失致死傷罪だけに問われた女は3月に有罪判決(検察側控訴)を受けたが、地検は遺族の求めなどを受けて異例の再捜査をした」。
■「ひき逃げ罪」は重い。
 運転者自身の運転に起因する事故について、負傷者の救護、措置義務に違反すると、10年以下の懲役、100万円以下の罰金で処罰される(道交法117条、72条)。
 記事では、「女は約1時間後に現場に戻って110番通報。ひき逃げと自動車運転過失致死傷の疑いで逮捕されたが、「人をはねたと思わなかった」と供述したことなどから、地検はひき逃げについて不起訴処分とした」という。
 被害者遺族は、大津検察審査会に審査を申し立てる一方、大阪高検などに起訴するよう申し入れていたという。
 これを受けて、地検は、検審の判断をまつことなく、再捜査の上、別途公訴提起をした。
 検審申立手続は、従来からも、交通事故にまつわる犯罪について、警察・検察の処置に納得できない市民が、再捜査、公訴提起、処罰を求めるときに頼ることのできた手続だ。
 今回の被害者遺族もこれを求めたものだ。従来であれば、検審の判断をまってから、再起、再捜査に入るのだが、一段早く検察庁が対応した形となる。
 そこに「市民主義」という21世紀刑事司法改革の原理の影響をみてよい。
 こんなコメントを寄せた。
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 今回の起訴について、甲南大法科大学院の渡辺修教授(刑事訴訟法)は「検察が被害者目線、市民目線で積極的に事件をとらえ直していこうとする変化の表れだ。改正検察審査会法に基づく強制起訴制度も少なからず影響しているのだろう」と話す。

posted by justice_justice at 11:06| ■検察審査会・付審判 | 更新情報をチェックする
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