2010年05月09日

■広島通信ー法廷通訳研修2日目

■2010年5月9日。
 平和公園にある国際会議場の地下1階。
 そこで、広島で開催した「法廷通訳研修会」、第2日を開いた。
 2日目は、いわば座学。
 午前中に、法律学者ーブログ編者がリードして、裁判員裁判の意義、裁判員裁判と司法通訳の諸問題について、言語学者2名ー本ブログのサポーター、まきこ先生と、今広島女学院大学の学長を務めるN教授ーが言語学、通訳学、コミュニケーション論の立場からコメントを加えつつ、解説。
 午後は、大阪弁護士会のI弁護士がリーダーとなって、刑事手続の外観、尋問の意義などを解説。
 弁護人弁論を素材に通訳手法の比較検討も行う。
 また、司法通訳を巡りよくでる疑問点を、ミニシンポ形式で整理点検。
 レジスターの一致、誤訳訂正の手法などなどを議論した。
 
 今後の大きな課題は、ふたつ。
 (1)通訳人のプロフェッショナリズムの確立。
 (2)法律家のユーザーとしての質向上。

 法律家達は、プロたる通訳人の「使い方」について、無知だ。
 マナーの悪い自転車乗り。
 なによりも、その認識がないことがもっとも困る。
 「権威主義」の意識構造の中にいることを、認識できない「裸の王様」といってもいい。
 その意識改革を迫る必要がある。

関連写真は以下をみて頂きたい。
http://justice.netspace110.jp/blog/blog_100509_1.html

 そんな我々の初日の模擬裁判員裁判を中国新聞2010年5月9日付けのネット配信記事では、次のように紹介してくれた。
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外国人被告を想定 通訳研修 '10/5/9

 法廷通訳人が必要な外国人被告の裁判員裁判を想定した模擬裁判が8日、広島市東区の広島女学院大であった。裁判員裁判で通訳人の技術向上が課題となる中、日本弁護士連合会法務研究財団の法廷通訳研究会が通訳人の研修会として中国地方で初めて開いた。

 フランス人男性が被告となった放火事件を想定。研究会メンバーたちが裁判員や検察官役を務めた。目撃者の耳の不自由な女性が手話で証言する場面では、手話とフランス語それぞれの通訳人により証言が訳された。

 判決は懲役5年(求刑懲役6年)となった。フランス語の通訳人を務めた、大学非常勤講師ル・ディムナ・優子さん(53)=佐伯区=は、「細かなニュアンスの訳し方で判決が大きく変わる。より正確に伝えられるようボキャブラリーを増やしたい」と話していた。

 最高裁の統計では、通訳人候補者は全国で約4千人。広島地裁によると、広島県内には76人おり、事件ごとに選任される。研究会によると、国の資格認定試験や研修の継続的な実施はなく、通訳の技量は個人の努力に委ねられているという。

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