2009年05月07日

■オランダ紀行(1)ー風車の国


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 5月に所用あってオランダにいった。ベアゲン(Bergen)というオランダの海岸沿いにある町にしばらく滞在し、アムステルダムで終戦記念日(5月5日)を迎えてから帰国した。
 この頃は海外に出る度に、「我が国のかたち」をあれこれと考え込んでしまう。数日間のオランダ滞在のときにも、日本と比較しながらあれこれと思うことがあったが、その最初のテーマは、「風車」である。
 今はいずれも本来の用途としては稼働していないらしい。観光用なのであろう。しかし、風車にまつわる思想には考えさせられるものがある。
 ベアゲン近くの今は観光用になっている風車ミュージアムに足を運んだが、いろいろなことを学んだ。
 風車の基本思想は、国土防衛といっていいのではないか。
 周知のように、オランダの国土の多くが海抜以下である。堤防が決壊すれば、国土が水に沈む。水防に失敗すれば、農地も住宅地も工場地もなくなる。風車は、土地を灌漑し、国土を守る装置なのである。
 まず、ベアゲン近くにあった風車も順番に水をくみ上げて周辺の灌漑用水路に水をくみ上げ、最後に運河に流し込み、海へと送り込むため、工学的に配置されている。
 また、風車もなにげなく眺めていたのとは異なり、スクリューと帆船の帆の組み合わせのようなものになっており、風車の羽根のついた頭の部分は、全体が回転するようにできている。次に、羽根には帆をはる。天候と風力にあわせて無理なく風車を回転させるためである。帆船と同じく帆を張ったり外したりするという。
 風車は住居にもなっている。風車の運行を止めることができない。その運行自体が土地を守る仕事であったのだろう。
 風車と国防。水から国土を守る意識をいつも持つ国。現代戦の時代になった今、洪水で敵を撃退することはできないが、「国防」=「水防」=「国土維持」が一体となっている、その国民風土とはどんなものなのか、と思う。


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posted by justice_justice at 16:39| ▼世界旅行ーオランダ紀行 | 更新情報をチェックする
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