2009年04月11日

■捜査現場の適正さーある新聞記事から 

■「山口県警周南署、押収数を過少記載/『覚せい剤紛失』警官自殺問題」。
 なんとも情けないタイトルの記事を、09年3月7日付け朝日新聞(朝刊、西部本社版)が載せている。
 山口県警周南署が家宅捜索で押収した覚せい剤よう結晶入り小袋一つを紛失。その後、この捜索に加わった警察官が自殺したという。
 記事によると、「県警は6日、捜索の立会人に押収する小袋を示していたことを明らかにした。容疑者に渡した「押収品目録交付書」に記した押収点数は、それより一つ少なかったという。県警の説明によると、先月中旬に行った捜索では発見した複数の小袋を写真撮影し、自殺した警部補=先月22日付で死亡退職=を含む複数の捜査員が数を確認した。立会人に小袋を示して押収することを説明。署に持ち帰った後で紛失に気づいた」という。
 そこで、現場がやったことは、、、目録に一つ少なく記載したというものだ。
 責任追及を避けての措置。しかし、刑事手続のありかたとしては不適法。押収は現場で占有を警察官が取得したときに完成している。
 押収はなされた。したがって、押収品目録には、押収した数を記載すべきで、現物がないことは、その旨、捜査報告書など作成して手続上明確にしておくべき。「証拠の連鎖」を欠いてしまえば、証拠収集手続自体が適正さを失う。そんな厳格な適正手続の原理を、捜査機関が破るようではどうにもならない。
 そして、虚偽を記載した公式の書類を作成した以上、虚偽公文書作成、同行使にあたるのは明白なこと。
 しかも、組織犯罪。警察ぐるみの不始末隠し。許されようがない。そこで、こんなコメントを載せた。
***09年3月7日朝日新聞(朝刊)35頁*****
<渡辺修・甲南大法科大学院教授(刑事訴訟法)の話> 令状に基づいて証拠物を占有し、立会人にそれを押収する物として指し示した時点で法的に押収したことになる。現場で把握した数より一つ少なく押収品目録に記載したとなれば、虚偽公文書作成にあたるのは明白だ。

posted by justice_justice at 07:52| ■事件ー捜査から起訴まで | 更新情報をチェックする
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