2007年12月11日

■「ホンコン」旅情ーHKSAR司法調査


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■「例えば人を逮捕するとします。証拠があれば、我々はすぐに彼に対する告発手続をおこなわなければなりません。次の日に告発手続をおこなうのです。24時間以内です」。
 こう説明してくれたのは、香港警察本部広報担当官の女性警察官。堪能な英語で香港警察、香港司法の特徴を淡々と語ってくれた。
 2005年3月のこと。香港の司法制度調査のため、訪問。警察、裁判所、検察庁と弁護士、短期間に次々と面接調査をこなし、3泊4日の短い滞在であったが、充実した調査旅行であった。
■「文武廟」。
 旅行ガイドでは、「マンモウミュウ」と呼び名が記されている。
 香港の古い道教の寺院。
 道教そのものが我が国ではいまは珍しい。それを信仰の対象とする文化もない。ただ、倫理の中に道教の教えが浸透している面がある。
 それだけに、この廟に参ることが香港旅行の欠かせぬテーマであった。
 天井には、渦巻き状になった巨大線香が無数に垂れ下がり、日中の強い日差しが外では刺す中、廟の中は香の煙でもやがかかったようであった。
 関羽を武の神として崇め、文の神もあわせて祭る文武両道の寺院。
 香港ならではの、「公け」を守る神の存在に手をあわせて、この日の夕方の便で日本に戻った。
■マジストレイト・コート。
 これも香港ならではの裁判所。むろん、起源はイギリスである。
 女性警察官の説明、続く。
 「例えば、まだ我々が捜査したい内容があるとします。私たちは被疑者に対する告発手続をしなくてもいいわけです。そのまま釈放します。そして証拠が集まった時点で彼を裁判所に連れてゆくことができます。
 裁判になったとしても、裁判所は休廷(中間休廷)を告げることが出来ます。捜査官にそれ以上の証拠を集めるために。
 香港ではすべての事件はまずマジェストレートコートに行きます。どんなに重大な事件であってもです。もしそれが殺人事件であったら、そのままハイコートに行きます。
 マジストレイト・コートは裁判を中間終結し、捜査官に証拠を追加させます。それでその事件を地方裁判所に上げます。地裁で再度裁判が始まりますよね。
 マジストレイト・コートでも刑事裁判を行います。但し、科刑権に制限があります。二つの容疑が重なっても科刑できる範囲は自由刑3年以下という制限があります。一容疑では2年がリミットです。これを超える処罰を用するときには、地方裁判所に送ります。ここでは最高刑で7年です。7年以上の刑が相当な場合はハイ・コートに送ります。
 マジストレイト・コートが行なうもう一つの手続きがcommittal proceedingsです。身体拘束を継続するか否か判断する手続です」。
■そのマジストレイト・コートのひとつも訪問した。庶民の裁判所といっていい。少額訴訟など扱う一方、軽微な刑事事件はここで処理される。
 また、重大事件の勾留か保釈かの判断もここでなされる。陪審裁判にするほどの証拠があるかどうかの振り分けもここでおこなう。
 その後、検察側、被告側それぞれがバリスターをやとって法廷で、それぞれ代理して主張を行なう。
 「イギリスコモン・ロー」をそのまま法源として尊重する、と基本法で謳う地域、香港。
 謎は尽きない。
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posted by justice_justice at 00:33 | TrackBack(0) | ●観光(世界) | 更新情報をチェックする
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