2007年11月28日

■「ホンコン」司法ー"one country, two systems”の不思議


HKSAR_law01.jpg
■『ホンコン特別区法入門』。
Introduction to Law in the HKSAR
by Ian Dobinson & Derek Roebuck
(Sweet&Maxwell Asia,"nd. 2001)
 これを読み終えた。不思議さを前から感じていた国(?)のひとつ。イギリスの長い植民地であり、1842年の南京条約でイギリスに割譲された地域と、その後99年間租借された地域が、1997年に中国政府に返還された。このとき「基本法」が制定される。そこに「一国、二制度」の原則が明言される。
 香港特別行政区の誕生であるーHong Kong Special Admistrative Region-HKSARーである。
 基本法5条は、次のように規定する。
「社会主義の制度と政策は、香港特別行政区において執行しないものとする。従前の資本主義の制度と生活様式は50年間変更してはならないものとする」
■社会主義と資本主義の併存。19世紀半ばから世界を二分したイデオロギーを平然と両立させた国が中国である。
 刑事裁判では、イギリス型の陪審裁判が行われている。その法廷は、ロンドンのオールド・ベイリー(中央刑事裁判所)と同じ仕様である。
 被告人は、"dock"に坐る。
 バリスターは、ウイッグを被り、ガウンを羽織る。国王の名の下に成立した法廷秩序とガウンの制度が、社会主義の国家の枠内に組み込まれている不思議さ。

HKSAR_law02.jpg
■ 基本法9条は次のように定める。
「香港特別行区の行政、立法、司法の各機関においては、中国語に加え、英語を公用語として用いることができる」
 一国二制度の上に、一国二公用語も維持する。
 言語は、文化と価値観を表す。異質の言語をそのまま共存させていることにも、驚異と脅威をともに感じる。
■21世紀は、まちがいなく「中国の時代」になると思う。それがどんな世界史を描くのかはまだわからない。「中華」の国が描く世界史。はっきりしているのは、その中国との適切な距離感をとることができなければ、島国国家・日本は、滅ぶ。
 そうならないためにも、中国を知り、学ぶ必要がある。

 香港の法律制度。といっても、刑事裁判の世界だけのことだが、前に調査したことがあるので、すこしまとめておこう。旅行記とともに、、、、

HKSAR_sight00.jpg
posted by justice_justice at 15:16 | TrackBack(0) | ●観光(世界) | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。